寛骨臼形成不全からの関節唇損傷、そしてリハビリ始めました

中年の肉体というのは一筋縄ではいかないものでしてね。

かれこれ6週間ほど前になるでしょうか。
私(今年44)の左股関節が痛み出しました。

痛みを庇った体勢や動作で生活をするもんですから「代償動作」が生まれてしまいます。
そのため、私の場合は左の大腿直筋と腸腰筋が緊張し、股関節周りの可動域が低下。
さらに、そこにも痛みが発症するという、痛みのスパイラル。まさに底なし沼です。

日頃クライアントの皆さんに日常動作や姿勢についてアドバイスしている立場なのに。
自分自身のことになると、なかなかコントロールしづらい。人間ってそういうもんですよね・・・。

日頃から運動もストレッチも適度に行なっていて、股関節の柔軟性、可動域において悩んだこと皆無だった私に、こんな症状と対峙する日が訪れるとは。
歳を重ねるということは、そういうことなんですよね。
変化する身体を否定せず、しっかり向き合って、上手く付き合って行くのが私の理想です。

さて、「寛骨臼形成不全」という症状をご存知でしょうか?
股関節は、骨盤の寛骨臼と呼ばれるソケットに、大腿骨の大腿骨頭と呼ばれる丸い部分がスポッとはまり込む形で成り立っています。
正常な股関節は、寛骨臼が大腿骨頭の約4/5を包み込んでいる状態になっています。それによって股関節が安定する仕組みです。
しかし、生まれつき寛骨臼と大腿骨頭の被りが少ない形状のことを「寛骨臼形成不全」といいます。

こちらが寛骨臼形成不全。丸い部分の被りが十分ではありません。

体重を支えるのに力学的に不利な形状なので、股関節の安定性が低い状態にあります。
そうなると「関節唇」という、寛骨臼の縁を覆って股関節を安定させて衝撃を吸収する役割を担う「軟骨組織」が損傷してしまいます。
この状態を「股関節唇損傷」といいます。
変形性股関節症の原因の一つといわれています。
このような症状は日本人の女性に多いそうです。

かく言う私も、先天性の寛骨臼形成不全です。

股関節に痛みが出はじめるのは40歳~50歳代が多いとされています。
そして今回の私のケースは関節唇損傷による痛みではないかと整形外科のドクターから言われています。

寛骨臼形成不全。加齢で痛みが発症。関節唇損傷の疑い。

出揃いました。
まさに私ですね。

LIMでのセッションは通常通り行なっていましたが、私自身のトレーニングは暫く控えて大事をとっていました。
幸いにも痛みは治りつつあるので、整形外科のドクターに相談した結果、そろそろリバビリも兼ねてトレーニングを再開してもOKと。

職業柄、トレーニング方法はわかるので自分一人でトレーニングすればいいのかもしれませんが、やはり誰かに頼りたい。
私の身体の状態を客観的に評価してくれて、しっかり指導と管理をしてもらいたいなと。


というわけで、
現在、松原トレーナーに私のリハビリとトレーニングをしてもらっています。
マンスリー4プランで週一回。(ちゃんと自腹です)
彼女に評価してもらったところ、私の症状は「股関節インピンジメント(FAI)」ではないかと。
股関節インピンジメント(FAI:femoroacetabular impingement)とは、
簡単に説明すると、股関節を深く曲げたりすると大腿骨と骨盤がぶつかって、それを繰り返すうちに股関節に痛みが出てくるというもの。

松原さんから伝えられた、今の私に必要な課題はこちら。

・股関節の動的安定性の強化
・腸腰筋、股関節内外旋筋の強化

まずはこのポイントから進めていくと。
彼女のスキルと知識に完全に身を委ねて、ちゃんと言うことを聞きながらリバビリ&トレーニングして行きます。

こちらは初回セッションで行なったリハビリメニューの一部。地味。

前へ
前へ

左股関節屈筋群と代償動作

次へ
次へ

70代後半のクライアント様