とはいえ、カインズで「無駄」を楽しめない人生もなんだかなぁ

昨年から始めた終活を機に、ミニマリズムに拍車がかかってしまった。ちょっとここらで減速しておきたい。

先日、林修先生の番組でホームセンターカインズの特集が組まれていて「本当に便利だと思う自社商品」が紹介されていました。そしてメディアに踊らされるがまま、翌日カインズへ足を運びました。初カインズです。ここまではいい。

結論からいうと、何も買うことなく帰宅となりました。片道50分(高速渋滞)かけたのにねぇ。
テレビで紹介された便利グッズはどれも秀逸で、ユーザーのニーズに寄り添った商品開発に唸るものばかりでした。にもかかわらず、「家に連れて帰りたい!」という欲望が生まれない。
期待に胸を膨らませて初カインズしたものの、実際にその便利グッズを手にしてみると、「まぁ家にあるもので事足りるから別にいらないなぁ」という気持ちの方が勝り、結局何も買わずじまい。買って数回使った後は次第に使わなくなり、結局処分するまでの過程が明確にイメージできてしまい、「だったら要らないや」と結論づけてしまう。きっとその考えは間違っていないだろうし、物に支配されずドライな決断ができる自分が好きだ。しかし、エンタメ(=商品に踊らされて買ってみる)に乗っかれない自分を残念にも思う。
もっと物欲に対してねっとりした感情も、少しはあったほうが人生楽しくなるような気がした。カインズだけではないけれど、たとえばコストコや100均は、その実用性を求めるだけではなく、衝動的に買ってみたくなるエンタメ的な楽しさも含めて愛すべき店舗だと思うのです。そこで経済も生まれるわけだし。
頭の中で、本当に必要かどうか、既存のもので事足りるかどうか、をすぐに計算して答えを出してしまう自分自身は好きだけど、行き過ぎた合理性が、私の中から創造性と冒険心を奪っている気もする。無駄を楽しむ感覚も忘れちゃいけないなと思った日でした。
「意識的な無駄」を楽しむ余白も残しておかなきゃ。エンタメとして。

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