代償動作を減らして幸せな余生を送りたい

昨日はTBSラジオ「ジェーンスー生活は踊る」にて「セルフでできる肩関節の可動域チェック方法」をご紹介しました。
慢性的な腰痛の原因が「肩関節可動域の狭さ」から生じているケースがあります。その因果関係についてのお話から肩関節の可動域をチェックするという流れでした。

番組の放送後記にて詳細を取り上げていただいています。
放送もお聴きいただけますので是非。

11月5日(火) TBSラジオ「ジェーンスー生活は踊る」放送後記
「肩の可動域」をチェックしよう。実は腰の痛みにも関係してるかも???


昨日の放送でも取り上げましたが、私のブログでも事あるごとにしつこく登場する「代償動作」という用語。

代償動作とは、本来の動作や運動を行うために必要な機能が十分に使えず、他の機能で補って動作や運動を行うこと。


例えば、
日常生活の中で高い所にある物を取る時(=腕を天井に向かって伸ばす)、肩関節の可動域が必要になります。

しかし、肩の可動域が狭いと腕をしっかり上に伸ばすことができません。

その場合どういう行動を起こしやすいかというと、

腰を反り返して、腕を天井に届かせようとします。


これが代償動作です。
このケースでは、腰が反るという代償動作によって腰痛を引き起こしやすい状態にあることが言えます。
日常生活の中で高い所にある物を取る時、この動作が頻繁に繰り返されることによって腰の痛みが出る可能性は多分にあります。


私も代償動作と常に奮闘しています。
私の場合は、片足で身体を支えようとする時に、足の指先に余計な力が入ってしまう癖。
この場合、「中臀筋」というお尻の横側にある筋肉が十分に発揮できていないのと、正しく重心をかけられていないのが原因です。
それによって前脛骨筋(スネ)を不必要に働かせてしまい、結果、無駄な筋肉痛を起こすなんてこともあります・・・。



脚を引き締めたくて筋トレしているのにもかかわらず、次第に足が肥大していく・・・
というクライアントの代償動作例も過去に記述していますので是非ご参考になさってください。

急がば回れ。筋トレの効果を出すための筋トレ




代償動作の現れ方は本当に人それぞれ。
私たちトレーナーは当事者からヒアリング→身体評価→代償動作が起こる原因を探していく作業から着手します。
そこからその方に合った改善方法を見つけて提案していきます。
過去の症例やデータを参考にはしますが、決まった答えやフォーマットもないので、フリースタイル(即興)でラップしている感じだとご認識いただけましたら。それがパーソナルトレーニングたるもの、ヒェア!


ジムのマシンで筋トレをしているうちに関節を痛めてしまったケース、あるいは、そもそも効果が出ているのかも分からない・・・という方、もしかすると代償動作が起こっているかもしれません。

がっつり系の筋トレで自分を追い込むのも楽しかったりしますが、何かがしっくり来ないと感じた場合は、一度フォームを見直して、地味だけど修正すべき点を探していく作業も必要かも。

余談になりますが、代償動作を現代社会の成り立ちに置き換えると、

女はこうあるべき、男はこうあるべき、
というまだまだ根強いアンコンシャスバイアスによって行動が制限されてしまうこと。

これって現代社会における代償動作だなぁ
なんて良く思います。

あらゆる代償動作を減らして皆んなで幸せな余生を送りたい。

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